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着物の襟(えり)の種類と整え方|きれいに見せる着こなしのコツも紹介

着付け

着物を美しく着こなすうえで、襟元の印象はとても重要です。
襟は顔まわりに最も近く、第一印象を左右するパーツ。襟元が整っているだけで、全体の着姿がすっきりと上品に見えます。

着物の襟には、「上前(うわまえ)」「下前(したまえ)」と呼ばれる合わせがあり、重なり方や角度によって清楚・華やか・粋など、さまざまな印象を演出できます。まずは基本的な構造を理解しておくことで、着物の着こなしがグッと楽になりますよ。

この記事はこんな方におすすめ
  • 着物初心者で、襟元の整え方がよくわからない方
  • 着物を着ても、なんとなく「決まらない」と感じている方
  • 結婚式や式典など、フォーマルな場で着物を美しく着たい方
  • カジュアルな着物でも、こなれた印象に見せたい方
  • 半衿や衣紋の違いを学んで、自分らしい着こなしをしたい方

着物の「襟(えり)」とは?基本を解説

襟元は、着物姿の印象を大きく左右する重要なポイントです。特に顔まわりに近い部分なので、見る人に与える印象が強くなります。

きちんと整った襟元は、着姿を上品で美しく見せる要になります。

襟の基本構造

  • 上前(うわまえ)・下前(したまえ)と呼ばれる左右の重なり
  • 顔まわり・首元に近いため目立ちやすい
  • 襟の抜き方(後ろ姿)で印象が変わる

襟元が整っているだけで、全体の印象はぐっと良くなります。まずは襟の役割や構造を理解することが、着物美人への第一歩です。

\右前が正しい/

着物の襟の種類と名称

着物の襟には、仕立て方や素材、使い方に応じたさまざまな種類があります。それぞれの名称と役割を知っておくと、TPOに合わせた着こなしができるようになります。

広衿(ひろえり)とバチ衿(ばちえり)の違い

広衿とバチ衿は、着物の格や用途に合わせて使い分ける基本的な襟の種類です。

主な違い

  • 広衿:二つ折りにして着る/フォーマル向け
  • バチ衿:あらかじめ縫い付けられている/カジュアル向け

広衿は、格式ある訪問着や付け下げなどによく用いられ、襟元にボリュームが出るため上品な雰囲気になります。バチ衿はすっきりしていて扱いやすく、小紋や普段着などに使われます。

半衿(はんえり)とは?役割と素材

半衿は長襦袢や肌襦袢の襟に縫い付けて使う交換式の布で、汚れ防止とおしゃれを兼ねたアイテムです。

半衿の主な役割と素材

  • 白の絹半衿:フォーマルな場に適している
  • 刺繍入りや色付き半衿:華やかなシーンやカジュアル着物に
  • ポリエステル・木綿素材:自宅で洗える手軽さが魅力

半衿は着物姿にアクセントを添える小さなアイテムですが、その存在感は大きく、季節や個性を表現するのにもぴったりです。

衣紋(えもん)の抜き方と印象の違い

衣紋(えもん)を「抜く」ことで、後ろ姿に余裕が生まれ、首元が長く美しく見えます。

衣紋とは、着物の襟を胸で合わせたところ。ここを後ろに抜くことで、首の後ろの衿にスペースができます。

衣紋を抜くときのポイント

  • 指2〜3本分後ろへ引くのが目安
  • 抜きすぎるとだらしなく見える
  • 詰めすぎると窮屈に見える

衣紋の抜き加減は、見た目のバランスだけでなく、着ている本人の快適さにも関わります。上品さと抜け感を演出するために、鏡で全身を確認しながら調整しましょう。

シーン別・襟元の整え方

着物の着こなしでは、シーンに合わせた襟元の演出がとても重要です。フォーマルとカジュアル、それぞれの場面にふさわしい整え方を知っておきましょう。

フォーマルな場面(結婚式・式典など)

格式ある場では、襟元に清潔感と美しさが求められます。

整え方のポイント

  • 白の半衿を使い、広衿をしっかり折り返す
  • 衣紋を抜きすぎず、上品に仕上げる
  • シワや歪みがないよう丁寧に整える

襟元の清楚な印象が、着物の格を高めてくれます。落ち着いた着姿が好まれるため、着崩れ防止もしっかり意識しましょう。

カジュアルなお出かけ・普段着

普段のお出かけや趣味の着物では、個性を楽しめるのが魅力です。

楽しみ方のコツ

  • カラフルな刺繍入りや柄物の半衿で季節感を演出
  • バチ衿や簡単な着付けで手軽に
  • 衣紋をやや控えめにしてカジュアル感を

ラフになりすぎず、整えるべきところはきちんと整える。そんな「こなれ感」を意識すると、好印象な着姿になります。

襟元が崩れないためのポイント

襟元の崩れを防ぐには、着る前の準備と着付け中の工夫がカギになります。

崩れを防ぐアイテムとコツ

  • 襟芯を半衿に入れて、ハリを出す
  • 長襦袢の合わせを丁寧にセットする
  • コーリンベルト・和装クリップで固定する

さらに、補正用のタオルなどで体の凹凸を整えておくと、着くずれしにくくなります。準備を丁寧にすることで、外出中も安心して着物時間を楽しめます。

よくある襟元の失敗とその対策

初めて着物を着る方が悩みやすいのが、襟元のトラブル。具体的な失敗例と、改善方法をチェックしましょう。

ありがちな失敗例

  • 襟が開きすぎる/詰まりすぎる
  • 衣紋が非対称になる
  • 襟にシワが寄る・ヨレる

対策とアドバイス

襟が開くのは、引き加減が弱いことが原因かもしれません。逆に詰まる場合は、衣紋を抜く角度を調整してみましょう。全体を見ながら、襟の中心が体の真ん中に合っているかも確認しておくと安心です。

まとめ|襟元が整えば着物姿はもっと美しく

着物の襟は、小さなパーツながら全体の印象を大きく左右する部分。「なんだか素敵」と思われる着こなしは、襟元の美しさから生まれます。

初めてでも、基本を知り、道具を活用すれば襟元は美しく整います。季節に合わせた半衿や衣紋の抜き方で、自分らしい着こなしを楽しんでくださいね。

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