着物や浴衣の着付けに欠かせない「腰紐(こしひも)」。名前は聞いたことがあっても、「どこにどうやって使うの?」「何本必要なの?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、初心者の方にもわかりやすく、腰紐の基本的な役割や使い方、種類の違いから選び方まで丁寧に解説していきます。これから着付けを始める方にとって、知っておきたいポイントが詰まった内容です。
- 着物や浴衣を自分で着てみたい初心者さん
- 腰紐の使い方がわからず不安な方
- 着付けに必要な小物を揃えたいと思っている方
- 家にあるもので腰紐を代用できるか知りたい方
腰紐とは?着付けに欠かせないアイテム

腰紐は、着物を体に固定するために使う布の紐です。
洋服でいうとベルトのような役割があり、着物や浴衣を着るときに、着崩れを防ぐために必須のアイテムです。
帯とは違って見せるものではなく、下着の上から、見えない位置で着物をしっかりと支えてくれる“縁の下の力持ち”のような存在です。
腰紐の使い方
着物や浴衣の着付けでは、一般的に腰紐を2〜3本使用します。
基本的な使い方
腰紐を結ぶときは「きつすぎず、ゆるすぎず」がポイント。苦しくない程度にしっかり結ぶと、1日着ていても着崩れしにくくなります。
一度深呼吸をしてみて苦しくないかチェックしてみましょう。
また、着物の下に着る長襦袢に腰紐を使用する場合もあります。
腰紐のたたみ方
着付けが終わったあとは、腰紐をきれいにたたんでおくと、次に使うときもスムーズで気持ちよく着付けができます。
特におすすめなのが、「五角形たたみ」です。見た目も整って、収納ケースの中でもバラけにくく、着物好きさんの間でも人気の方法です。
腰紐の選び方と購入時のポイント
それでは、実際に腰紐を購入する際のポイントをご紹介します。
腰紐は何本必要?
通常の着付けには、最低でも2本、多いときで4本ほど必要になります。初心者の方は、まずは3本そろえておくと安心です。
3本組で売られていることも多いので、初心者さんはセットのものを購入するといいと思います。
腰紐の素材と選び方
腰紐には、実はさまざまな種類があります。
素材 | 特徴 | 向いている人 |
---|---|---|
モスリン(毛織) | 滑りにくく、しっかりと結べる | 初心者・普段着用に最適 |
綿 | 吸湿性がありやさしい肌触り | 夏の浴衣におすすめ |
化繊(ポリエステルなど) | しわになりにくく乾きやすい | お手入れが簡単で扱いやすい |
ゴム入り腰紐(ウエストベルト) | 伸縮性があり、着崩れしにくい | 着付けが苦手な方にも◎ |
かわいい綿の腰紐↓
初心者さんには、滑りにくくて結びやすいモスリン素材がおすすめです。
腰紐を選ぶポイント
- 滑りにくい素材かどうか
- 手になじむ長さと幅
- 結んだときに緩まないか
着物用の腰紐は、呉服店やネットショップで1本300〜500円前後で購入できます。セット販売も多く、初めての方にはお得なまとめ買いもおすすめです。
腰紐の代わりになる便利な着物グッズ
着付け用のコーリンベルトやウエストベルトなどのアイテムもあります。
↓襟合わせ用に使用
↓コーリンベルトの使い方(表示まで3秒ほどかかります)
↓裾を合わせるときにウエスト位置を固定
日常的に着物を着る方や、すでに腰紐を持っている方はこのような便利グッズも使い分けてみてはいかがでしょうか?
腰紐は代用できる?家にあるもので着物は着られる?
「家にある布で代用できないかな?」と思う方もいるかもしれません。
腰紐の長さは標準的なもので長さは210cm(長尺は240cm)、幅は3.5cm~5.5cm程度です。
ただし、滑りやすさ・締め心地・耐久性の面で、専用の腰紐に比べて使いにくさが出る場合があります。
一方、私があまりおすすめできない代用品は以下の通りです。
- ビニールロープ
- 靴紐
- リボン
幅が細く、伸縮性のないものは、体に食い込んで長時間の着物着用時に痛みを感じることがあります。
特に着物を長時間着る場合や、動くシーンが多いときには、着崩れの原因になることも。できれば最初から、着付け専用の腰紐を用意するのがベストです。
まとめ|腰紐は快適な着物ライフの第一歩
腰紐は着物や浴衣の着付けにおいて、基本中の基本ともいえる重要アイテムです。
正しく使えば、見た目も美しく、動いても着崩れしにくくなります。着付けの基本を学ぶなら、まずは腰紐の扱い方から始めてみてくださいね。
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